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同い年だったらノリで呼び捨てにしちゃうかもだけど、年上ならそうはいかない。
「総さん?」
「あ?」
「だから…呼び方、総さん」
総さんは私を見ずに、あっそ、とだけ言った。
よかった。
この呼び方で呼んでいいみたい。
「…お前は?」
「はい?」
相変わらず総さんは前を見つめたまま。
「…名前。俺が教えたんだからお前も言えよ」
ちょっとだけ耳が赤いのは私の気のせい?
「昨日、言いましたよ」
そうだよ。
確かに私「沙江です」って言ったもん。
「…聞いてなかった」
聞いていてもらえなかったことショックを受けたけど。
聞いてなかった私の名前を知りたいと思ってくれたことがショックを吹き飛ばした。
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同い年だったらノリで呼び捨てにしちゃうかもだけど、年上ならそうはいかない。
「総さん?」
「あ?」
「だから…呼び方、総さん」
総さんは私を見ずに、あっそ、とだけ言った。
よかった。
この呼び方で呼んでいいみたい。
「…お前は?」
「はい?」
相変わらず総さんは前を見つめたまま。
「…名前。俺が教えたんだからお前も言えよ」
ちょっとだけ耳が赤いのは私の気のせい?
「昨日、言いましたよ」
そうだよ。
確かに私「沙江です」って言ったもん。
「…聞いてなかった」
聞いていてもらえなかったことショックを受けたけど。
聞いてなかった私の名前を知りたいと思ってくれたことがショックを吹き飛ばした。
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