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「…またか」



幕末の新選組の屯所に転がり込んで数日。


なんか結構馴染んできちゃったりしてます。


ただ、悩みが一つ。



「沖田さん、沖田さん」



そう悩みの種は新選組一番隊隊長沖田総司さんだ。


なぜか毎晩私の布団に潜り込んでくるのだ。


って言っても潜り込むだけで、別に何もない。


何も起こらないのは私に魅力がないだけなのかもしれないけど…。



「んーもう少し」



肩を揺すって起こそうと試みるが見事失敗。


ギューッと抱き締められてしまう。


容姿はすっごくかっこいいし、剣の腕前だってすごい。


『なんで入るの?』と尋ねれば、『あったかいからですよ♪』と笑顔で言われて。


『部屋に戻ってください』と言えば、『や、です』と言われてハグされてしまう。


男の人に免疫のない私は最初のうちは抱き締められることがいやでジタバタしてしまって。


騒がしさに目を覚ました土方さんが来て沖田さんは引きずられていく。


毎晩のようにこんなことが繰り広げられる毎日はいやじゃない。


そして今夜も沖田さんは来ると思っていた。



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