『蓮…!!敬大が…敬大が事故にあったって…』

友也は放心状態のまま告げた。

『な、何言ってんだよ友也…敬大が事故って…』

蓮は突然の事に訳が分からずににいた。

そんな友也の言葉に教会内の人々はざわついていた。

訳が分からずただ驚いている蓮の側にいた楓は、友也の言葉にいてもたってもいられなくなり、ウェディングドレスのまま走りだした。

『楓!?…楓!!』

蓮は楓を呼び止めた。

楓はそんな蓮を無視し、走っていた。

『友也!!楓を…楓を止めてくれ!!楓は…』

蓮は入口に立つ友也に頼んだ。

『えっ…!?』

友也が聞き返している間に、楓は友也の横をすりぬけ教会を出ていった。

『敬大…』

楓はウェディングドレスをきたまま、ただ敬大の元へ走った。

心臓の弱い自分の事などかえりみずに、ひたすら敬大の元へ走り続けた。