聞かれたくない話?


「オレはいーけど、お前の姉ちゃん大丈夫?ふーん、そーなんだ。じゃ、またな」


ピッ


携帯を切る音と共に一歩が振り向く


「鈴、こっち来て」


手招きしてる


「何もしない?」


「しないしない」



ニコッと笑う


恐る恐る一歩の横に腰掛ける


柔らかいソファに腰を沈め、少しだけ一歩の方に傾きそうになって足を踏ん張る


「…警戒しなくても大丈夫だから、キスもちゃんと聞いてからする」


そう言って私の手をぎゅっと握る