万里さんは一歩の方を見ずに、愛さんと一緒にカフェテラスを出ようと歩き出す


「あれお前の字じゃん。万里っ!何とか言えよ」


苛立たしい気持ちを抑えきれず、一歩は万里さんの腕を力付くで引っ張った


「バカっ!同情なんかじゃないからっ。あれは…本当にお母さんが…ずっと言ってた言葉なんだよ


会いたくても会えなくて…。お母さんね、いつもあんたの事心配してた。でも一歩は私の子供だから大丈夫だって…うっ」


そこまで言うと、万里さんはその場に泣き崩れてしまった


万里さんの言葉の、一言一言がリフレインする