「あいつ…多分、今頃上手くやってるよ。太久の良さは、姉ちゃんが一番分かってんだろ?」


「それはそうだけど…。」


「だったら余計な気回さなくて大丈夫」


にっこり笑うと、いつも学校から帰る時のように私にパッと片手を差し出してくれる


またスルッと手を離されるんじゃないかと思い、慌ててその手を取った


それが分かったのか、一歩も繋いだ手にキュッと力を込める