「そ…かな」


「そーだよ。お姉さんに聞いてみた?」


「や…聞いてない。もういーよ、今更」


そう言って笑う一歩の顔は…少し寂しそうだった


「さて…と、誤解も解けたことだし。鈴、もちょっとゆっくりしてくだろ?オレの昔のアルバムでも見る?」


切り替え早いな。もうすっかりいつもの一歩に戻ってる


そうしないと…辛すぎて今までやって来れなかったんだね、きっと


「見た~いっ」


私もいつも通りにっこり笑った


一歩は立ち上がって、本棚からアルバムを取り出す


「これ、小学校の卒アル?うわ、一歩どこどこ?」


聞いたものの、一歩に教えてもらう前に


クラス写真の中で、一際目をひく男の子が目に飛び込んできた