「離婚…したんだ?」


「かなり昔にな…だから太久とか周りには、姉ちゃんのこと、カテキョとしか言ってねぇし」


「でも…太久とかもちょっと怪しんでるよ?私、昨日太久に言われたんだ


姉ちゃんは、知らない方がいいこともあるから、みたいな感じで。だから私、余計不安になっちゃった…」


「そか、ごめん。…何か情けなくてさ。周りに言い辛い」


「一歩…別に情けなくないよ?」


一歩は膝に顔を埋めたまま、続けた


「母さんさ…オレのこと大好きだっていつも言ってたんだ」