「うん。だから多分ないと思う。返事はノーって即答したし」


「もう返事したの!?」


「当ったり前、気ないのに引っ張るほど男に困ってないし」


サチは平然として、完食したお皿に箸を置いて、コップの水を飲み干す


「男の子の本音の優しさって…どういう所で分かるんだろーね?


みんな付き合い初めは優しいのに、慣れると友達優先だったり、部活中心になったり…


私だけを見てくれる人、現れるかなぁ」


サチが悲しそうに天井を見上げる


「サチ…そんなの私だって不安だよ。一歩モテそうだし、いつかかわいい後輩や、クラスの子に取られちゃうんじゃないかって」