「朝から何なの?校則破ったらダメだよ。話ならメールでも電話でもいつでもできるじゃない。帰りとか…」


「そんなんじゃオレの気持ち伝わらないと思ったから…どうせ会うまで、イライラするし」


一歩にしては珍しく、あんまり余裕がなさそうに見えた


「とにかく、昨日はごめん。朝…メール見て、驚いた。ずっと…待ってたんだ?」


そう言うと、ふわっと抱きしめられる


その瞬間に、昨日の出来事も、眠れなかったことも全部忘れそうになる


一歩の暖かさが、伝わってくる


ドキドキ…何で私学校でこんなことしてるんだろ


誰か来ちゃうよ


ゆっくり、一歩の腕をほどく