弁当から顔を上げるとおにぎりを頬張りながらにっこりと微笑む親友がいた。


これじゃあ、なんだか私が2人と話したいみたいじゃないか。

でも、否定したりすると尚更そのとおりだと証明しているようで、残ったおかずを急いで掻き込む。食べ終わるまでの間、笑みを浮かべながら見つめられ、妙に落ち着かなかった。


「歯磨きしないと。」
急いで弁当箱をしまい、歯磨きセットを掴んで洗面所へ誘導する。が、ゴソゴソと鞄を探る志織に呆れ、先に女子トイレへと向かった
・・・志織は整理整頓が苦手なのだ。


3階のトイレは、やっぱり満杯だった。
いつものことなので、気にしないが、念のため覗くことにしている。

それでは、と体育館へと向かう。目当ては体育館の手洗い場。3階の渡り廊下から直に行けるうえに、全く人がいない

てくてくと渡り廊下を歩いていく。左手側にはグラウンドが見える。ジャージに着替えた生徒がグラウンドに向かって歩いているのが見えた。

急がないとと洗面所に着くやガショガショと磨きはじめる。
志織が来る気配はない。諦めたなと思いつつ、予鈴が鳴ったため、急いで口をすすぎ、教室へと引き返した。


─ドオォォン- - - ─