その瞬間、俊司は私の目をじっと睨んだ。


あまりの迫力に何も言えずにしていると、
彼はバイクのキーと私の手を取り部屋を出た。



いっきに階段を駆け降りると、

晩酌中のお父さんとお姉さんの居る居間を走り抜け、

片付けに追われているお母さんの居る台所の後ろを通り、

玄関の前に置いてある彼のバイクに向かった。



メットを被せられ彼の後ろに乗り、
そのまますごい勢いで走り出してしまった。





家に居る皆は嵐のような出来事に呆然としていた・・・。





もちろん猛スピードで走り抜ける、
バイクに乗っている私も呆然としていた・・・。