けどやっぱり一人足りない。

ルシルの下には、確か4人いたはずなんだけどな。


と、


ルシルの両親の後ろから、一人の青年が歩いてきた。

それは、俺と同じくらい、いや、ひょっとしたら、俺よりも高い身長をしていて。


「ライト!」


ルシルが、その青年に飛びついた。


なんだ、その男は。

俺は、ちょっとむっとする。

結婚の許しを得にきたのに、他の男に抱きつくことないだろ。


への字に曲がった俺の口元を見られたかわからないけど、

そのライトって男が、俺に視線を合わせた。


「よお!

姉ちゃんをちゃんと守ったんだろうな!」



んん?姉ちゃん?!

そういえば、なんだか、顔に見覚えが・・・って。


「お前、ルシルの弟か!」