俺は、ルシルの頬に手をやると、顎に手をかけて、彼女の顔を上向かせた。

そのままルシルの唇に自分の唇を重ねる。


「ん・・」


ルシルの声が唇の間から漏れてきて、俺の理性が今にも破壊されそうだ。

ほんの少し、唇を離したとたん・・。


「マーズレン・・」


俺の名前を呼ぶルシルの声に酔ってしまった俺は、

我慢できなくなって、彼女の腰を力いっぱい引き寄せた。


再び彼女の唇を、俺の唇で奪うように塞ぐと、お互いの熱で体が蕩けそうだ。

ルシルとの体の隙間を少しでもなくしたくて、きつく抱きしめた。

その間も、唇を離すことなく、少しずつずらしながら、深く口付ける。


俺って、どっちかというと、一歩ひいちゃう性格だったはずなのに、

いつの間に、こんな感情のままに行動するようになっちゃったんだろう。


初めから俺が持っていたものなのか、

それともやっぱり、君が俺をこんな風に情熱的に変えちゃったのかい?

ルシル・・・。