ため息しつつも教室に戻った。



自分の席にドカッと座って、颯人をチラッと見る。





「……はあ…」



虚ろな目をして頬杖をついて、やけに小さく見えた背中が、ため息で揺れるのが見えた。





(アイツヤバいな)



「颯人、大丈夫か?」





颯人の机にもたれ掛かって、そう訊くと


「……幼なじみってさー…、イヤだよなー……」



「はあ…?」



いきなり意味深な言葉が颯人から来た。





「なんかさー…、幼なじみはさー…、いろんな意味で、ダメ、なんだよ……」




(……もうダメだコイツ…)