「……ハヤ」


「ん?」



比奈は俺の方に体を向けて、



「今返事したら遅い?」


「………早いくらい」

パッと顔を上げた比奈は


「だって二年も放置…」


「あれは振られたって考えてるから」




二年間、いつ返事が貰えるのか、ずっと待ってた。



「今返事する」


「うん」






雨の音と共に、比奈の声が聞こえた。


「好き」




そう言って、

とにかくすごく幸せで




「俺こそっ!!」


ついつい、比奈を抱きしめた。