昇降口へ、フラフラと戻った。



「渉…」


颯人が俺の頭にタオルを掛けた。



颯人の後ろには、磯比奈。


「言えなかった、か……」


と、磯比奈が言った。



なんで磯比奈が知ってるんだって、そう思ったが


もうどうでも良かった。


頷いて、へたり込んで

顔を伏せて、俺は泣いた。