「………う……」


「おい、しょ………」



誰かが俺を呼んでる?




「おい、渉、大丈夫かっ」





目を開けると、見慣れない天井。


「………渉?」




視界に突然颯人が入ってきた。


「……ん゛?」



声が掠れてる。


「びっくりしたよ、いきなり倒れんだもん!!」




(倒れた……?)


ぼーっとする頭で考えて、颯人はため息。




「完璧風邪だな、こりゃ」


そう言いながら颯人は体温計を取り出して、「ほら」と見せた。



少し不審に思って、制服のカッターシャツの胸元を触る。



「お前勝手に……」


颯人はニコッと笑って





「脱がしちゃった♪」




第3ボタンまで


開いていた。