「ゆーいっ!お弁当たべようー」


「あ、梨乃ちゃん」



翌日の、お昼時。


(またボーッとしてた)


昨日のことが、気になって仕方がない。


安藤爽の事よりも、彼がいった「すぐにわかるよ」の言葉。



「ゆい?どしたのー」



この子は木下梨乃。


あたしと同じ、一般人で、「貧乏クラス」って言われてるCクラスの友達。



「梨乃ちゃんっ。あたし、お弁当作るの忘れちゃってた」



この学園は寮生活だから、お弁当は自分で作るのです。


寝坊しちゃったんだから、しょうがない。



「あはは、しょうがないなぁ。じゃ、学食行こうよ」


「うん!」



梨乃はお弁当、あたしはお財布を持って、学食へ向かう。




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