「…おい、どうした?何したんだよ。何で泣いているんだよ」


『ごめんね、峻太。心配してくれてありがと。ごめんね』


峻太の制服の袖口をつかみながら、言った。


しばらくの間、峻太は優しく私の頭をなでてくれていた。


「落ち着いたか?」


『うん。もう、大丈夫』


私の返事を確認すると、ふぅーと峻太が大きく深呼吸した。


「俺も、落ち着いてきた。蒼衣が泣くからマジあせったんだからな」


二人で笑った。