『心配してくれてるんだ。ありがと』


「ありがとってさ…そんなに素直に言われるとな…でも、本当に何もないのか?なんか悩みごととかあるんじゃないのか?頼りねぇけど俺、話聞くよ」


…悩み…話せないよ、峻太にも。


「あのさ、お前のこと心配してるんだぜ…俺…。俺だけじゃない、宮ゴリも」


『えっ、先生…』


峻太の思いがけない言葉にドキッとする。


「何かさ、この頃元気なさそうだよなって。クラスでも部活でも集中してやっているようにみえるけど、蒼衣らしさがないってさ」