体育館から…


今日も朝練やってるんだ。ちょっと見てみよう。


そうっと扉を開く。


窓からの朝日がリングを照らし出している。


その光に導かれるようにボールが吸い込まれていった。


「海斗、ナイシュ」


「よーし、もう一本」


ボールが心地よいリズムでバウンドし、手から手にパスされていく。


仲間を信じパスをして、自分を信じてシュートをうつ。


「よしっ」


先生と峻太の声が重なった。


ボールはきれいな放物線を描きリングへと向かっていった。