なにっ?
どうしたの私…
さっきまでの不安や期待のドキドキ感とは違う感情をおぼえる。
この気持ちはなに?
自分の感情に疑問を持ったまま、1年の担任発表が始まる。
でも、自分の担任の先生のことより、私はこの人を見つめていた。
見つめていたというよりも、目を離すことが出来なくなっていた。
「続いて2年の先生の紹介です。A組 担任 宮本遼介先生です。教科は国語。進路指導も担当されているので、何か悩みがある人は先生に相談してください。続いて、B組担任……」
なんでドキドキしているの?
体中が熱くなる。
きっと今の私の顔は、真っ赤。
ううん、顔だけじゃない、耳、首、手、足…
体全てがドキドキして、真っ赤になっていた。
教頭先生が他の職員紹介をする声がまったく聞こえなくなるほど、私はあの人を見つめていた。
あの人…宮本遼介を。