部活の時間だけでなく先生の顔が見られるのは本当に幸せだった。


生徒と笑いながら話す先生の横顔も、


生徒の話を真剣に聞く先生の瞳も、


自分の考えをゆっくり言葉を選びながら話す先生の声も、唇も…


全てが私の大切な人の大好きな姿だ。


先生はやっぱり人気者で、ホームルームの終わりの教卓には生徒達の輪ができていた。


教官室に当番でノートを届けた時も、1年生の女の子達がうれしそうに先生と話をしていた。


いつも先生のまわりには生徒たちがいる。


そんな先生が好きなはずなのになんだかさみしい気持ちになる。


同じ教室で過ごせることは先生と近づけたはずなのに、なぜだか先生との距離が遠く感じる。