「ありがとうございました」


先生チームの勝利で試合が終わった。


「まだまだみたいだな、俺」


峻太が静かに言った。


「あたりめーだ」


先生が笑いながら答えた。



「でも、バスケってやっぱ最高だよ」


峻太の一言にみんなで頷いた。




「蒼衣もやりたくなっただろ」



子どものように微笑みながら話しかける先生に言った。



『うん。先生、私も思い出した。悩んでいる時は…汗流せって。汗流さないから自分の中で辛さがたまっちゃたり、自分の気持ちに我慢できなくて人を傷つけちゃったりするんだね…』



私の言葉に先生は優しい声で答えてくれた。



「でも、そう思うのはお前が大人になった証拠だよ。大丈夫、お前が心配するほど相手は傷ついてはいないよ」




…先生…