「今から、紅白戦なんだ。峻太チームと俺チームでな」
先生を見るとやっぱりキュンとする。目が離せなくなるって言うか…
そんな思いでいると突然峻太の声が聞こえた。
「蒼衣、見てろよ。宮ゴリには負けねーから。俺、負けねーからな」
ピィー 試合開始のホイッスルが鳴った。
峻太の動きはとても気合いの入ったものだった。
気迫というか峻太の勢いが見ている私にぶつかってくる。
峻太を見ていると、なぜか、切なくて、苦しくて、でも、しっかり見つめなくてはならな
いように感じるような気がした。まるで、自分を見ているように…