外はまだ雨が降っていた。
『…みんなは、どうしたの?…』
「2次会か?予定していた店が定休日でさ、焦ったよ。結局カラオケボックスに流れ込んでさ。ほら、卒業式の打ち上げでも行っただろ、あの店…」
私の聞きたいことは違う…きっとそんな顔をしていたんだろうな…
峻太は私の気持ちを察したように話し始めた。
「宮ゴリさ、蒼衣のこと心配してたぞ…」
『…』
「俺に連絡してくれたんだ。蒼衣を頼むって…」
『先生は…』
「帰るよって…お前が気にしてくれたって言ってた。早く家に帰った方がいいって…待っている人がいるでしょってさ…蒼衣の優しさに負けたってさ…お前、ホントに変わってねーな…今も、宮ゴリのことよくわかっているんだな…」
『…変わらない…かな、私。きっと、変われないのかも知れない。だから、自分自身で苦しんだり、大切な人も傷つけちゃっているのかも知れないね。私、ダメだね。今も、峻太に甘えているし…峻太、本当にありがとね。いろいろ、ありがと』