「蒼衣…聞いてるのか?だから、シャワー浴びてこいよ」
『えっ…』
またまた、ビックリしてしまう。もぅ、自分の頭の中は大混乱。
「…お前、まさか…バカだなー、そんなんじゃねーぞ。風邪ひくから温まって来いっていうの。邪魔なら帰るけどよ。お前にもう少しつきやってやるから。ぼさっとするな。行ってこいよ」
コクリと頷いてシャワーを浴びる。
さっきまでの冷たい体に温かさが染みる。
雨でなんかさみしさは流れなかったことに気がついた。
人は温かさを感じて、生きていける。
温かさを感じるから素直になれる。
温かさを感じるから大切な人への思いを感じられるんだ。
温かいシャワーを頭から浴びながら、私はいつの間にか声を出して泣いていた。
先生、大好き。
先生、ごめんなさい。
そして、峻太ありがと。