「いいんだって。行くぞ」


峻太の手と私の手をひっぱりながら歩き出す先生。


こんな先生の姿を見るのは初めてだった。


歩いている途中で峻太の携帯に海斗からの連絡が入った。


「えー、場所変更?って、どうして。えー、休みってなんだよ、で、今どこ?」


峻太の声が夜の街に響く。


「先生ちょっと待ってて、海斗が連絡するからって…蒼衣、宮ゴリ頼むな場所決まったら連絡するから。すぐだからちょっと…」


そう言って、峻太は走っていった。


先生と二人きりだ…