「そろそろお開きにするか…」


峻太が言った。


「今日はありがとう。私は本当に教師になってよかったよ。今年最後の教師生活、君たちと再会できてあと少し、残りを頑張れそうだよ。ありがとう」



石やんがまた、涙目で言った。


店から出て、2次会に進む仲間と、このまま帰る仲間に別れた。


「先生、どうですか?時間良かったら…でも、無理しないでください…」


峻太が先生に聞いたけれど、先生は一次会だけの仲間に囲まれていて聞こえない。


「海斗、先に行っててくれ。俺、後で行くから。蒼衣、一緒に行けるか?2次会」


『うん』



このまま帰りたくない気持ちでいっぱいだった。