「そう言えばその後、優しい恋は順調か?」
先生がにこにこしながら聞いた。
『先生、にやけすぎ』
「だってさ、進行形の恋ばななんていいよなーって」
『何言ってるんですか。先生だって幸せでしょ』
先生の幸せ話なんて聞きたくないこともあったして、少しふくれて言い返す。
「えっ、もしかして…悪かったな。聞いたりして…」
『もー、そんなんじゃないです。順調、順調です。っていうか、最近はちょっと忙しいら
しくて連絡もとれないんだけど。私と会える日を楽しみに頑張るから、今度ねって、未来
のことを話せるのは幸せだって。そんなこと言ってくれる優しい人だから…』
「蒼衣のこと大切に思ってくれてるんだな。でも、お前は会えなくてさみしいんじゃないのか」
先生が優しい声で聞く。
そんな声で言われちゃったらもっと切なくなるよ…
でもね、先生。私は本当に今いい恋をしようと頑張ってるんだよ。
先生と約束したから。