オレは今
恋している。
ん?
女だと思ってた??
名前女みたいだもんね。
担任にも初めての授業の日、点呼をとったときに
『谷河美月ちゃん』って呼ばれたんだ。
「美月ちゃん!」
オレの名前を呼ぶカワイイ声がした。
「遥菜…」
「ごめんね!金魚の餌やり任せちゃって」
「いいよ。この前の小テストの居残りだろ?」
高尾遥菜(タカオ ハルナ)
うちのクラス、いや。
学校で一番カワイイ女の子。
オレと一緒に生き物係をやっている。
オレはこの遥菜に、三年の頃から恋をしている。
いや、ほんっとカワイんだよ。
まじで。
ライバルなんか軽く十人はいると思う。
オレだってモテないわけじゃないけど…。
遥菜は手強い。
「あのさぁ遥菜、ちゃん付けすんなよ」
「じゃあ、あたしのコト遥菜くんって呼んでいいよ」
「そーゆう問題じゃなく!!」
「んじゃあ、遥菜たんって呼ぶ?」
「罰ゲームだ!!」
このドツキ漫才も最近じゃ日課になった。
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