きっと居ないな、

なんて想像はついたけれど

いつものように待ち合わせ場所に行ってみた。


そろそろ来るかな…。


タンッ

あ…

「怜奈ーっ」


聞こえていたはずなのに

怜奈はあたしの前を通り過ぎた。


あれ?聞こえなかったかな?

なんて少し期待を持ってみた。


分かっていた。


これは『無視』だって

分かっていたけれど。


信じてみたかった。



『えー?待ち合わせの場所待ってたのぉ?』

『痛ぁーいっ』

『そうかぁー』