「俺、タバコは止めたんだけどな……」


そう小声で言った大悟の声は滋には届かず、店を出た時の澄んだ空気の中で2人は分かれた。



「おやすみなさい。誰かにからんじゃダメだからな」


滋にそう言われ、背中越しに手を上げる大悟。



「お前もな♪」



気分よく家路についた2人の頭上には大きなお月様が輝いていた。




=おわり=