…………。


「光一、おやつの用意ができたわよ。手を洗ってらっしゃい」



テーブルに、光一の大好きなお煎餅と小さなクッキーの入ったお皿、そして少し苦手とする牛乳を用意し、息子へと声をかけた。


「………」


しかし、おもちゃに夢中だった光一は、母である爽佳の声が届かない。



「光ちゃん、聞こえてる?」


再度、そう声をかけるが返事らしい返事が聞こえてこない。