「あーぁ、若いなぁ〜」


走って行ってしまった、大悟の後ろ姿を溜め息混じりで、見送った匡の耳に着メロが聞こえた。


「もしもし」


2、3言葉を交わすと、電話を切った。



再び、車とにらめっこをしていると、大悟が肩を落として、帰って来た。


「犯人は、解ったか?」


匡の問い掛けに、横に首を振る。



「・・・だよな」



「毅(ツヨシ)が、格安でやってくれるってよ」


そう言われても、納得出来ないとばかりに、首を横に振る。


「でもな……直すんだろ?」


匡は聞いた。


その問いには、大悟の首は縦に動いた。