次の日、気持ちを下げるかのように、雨が1日中降っていた。

『今からばあちゃんに誕生日プレゼントあげてくる!』

裕也からのメールだ。裕也は、病気のおばあちゃんをとても大事にしていた。

でも裕也のことは無視していたあたしは、そのメールも無視をした。

1時間後、雨で暇だった。

『おばあちゃん、喜んでた?』

何気なく返信をしてみた。

馬鹿だな…別に疑問系にする必要ないのに。

返信はいつまでたってもなかった。

疑問系にしなきゃよかった。
返すんぢゃなかった。

その時、携帯の着信が鳴った。

「…裕也だ」

あたしは緊張をほぐすために、深呼吸をして、通話ボタンを押した。

「…はい」

「リオナさんですか…?」

「えっ…誰?」

「裕也から話し聞いてたんで、裕也の親に頼んでかけさせてもらったんですが…」

「あの…ちょっと何がどうなってるのかわかんないんですけど…裕也は?」

「………亡くなりました」

「……」

裕也の友人からすべてを聞いている間、あたしは把握できた現実を受け入れられずに、ただ頷いていた。