「ソイツは養父の性的な暴力に耐えられなくて自ら自殺したんだ。」



「そんな…。」


「自殺した場所には俺宛に手紙が残ってたんだ。内容は、」



『俊へ。
まずはごめんね?
この手紙を読んでるって事は私はもうこの世界にはいないって事です。
俊ともっと一緒に笑いたかった、楽しみたかった、泣きたかった。
けど、もうそれはできません。
こんな道を選んだのは私の意志です。
誰にも相談できなかったお父さんの悩み。
けど、俊にだけは話せた。
ありがとう。
15年間私を支えてくれてありがとう。
そしてさよなら。
ずっと好きだよ!』




「…。」


「葵、泣くなよ。お前の泣き顔を見に来たんじゃねぇ。」


「俊…。」


「なあ!そろそろ、本当の事話してくれねぇか?」


「本当の事…?」


「あぁ。」


私が女って事かな?

それとも、翔の事が気になることかな?