「…あんたとなら、私、自分を着飾らないでもいいかなって思うから」

「えっ…?」

あたしは切なそうに微笑む奈々を見つめた。

「今のクラス…
人より少し変わっているだけで凄い偏見の目で見るでしょ?」



奈々も。

かなりオタクと思われていて。

確かにそうなんだけど。

同じクラスでは中々本当の事を言える友達がいなかったみたい。

あたしはお昼休み、クラスを抜け出していたからあまり内情を知らなかった。



「あんたも相当変わり者に見られてるよ」

「…それはわかってる」



クラスで目立っている男子があたしを見る目は。

-どうしてこんな奴、先生に気に入られているんだ?
バイクレースに出ているからって調子に乗りすぎだよな-

女子は

-流行りに全くついていけない子。
何か嫌よね〜-



でも、それがあたしだから。