「…ちょっと、待って!」

先生はあたしの後を追い掛ける。

「まさかとは思うけど」

先生とあたしは一緒に階段を降りた。

「柏原 拓海の子供だなんて言わないよね?」



あたしは立ち止まって先生を真っすぐに見つめた。



「どうしたの?」

そこへ家庭科の堺先生がやって来る。

あたしはチラッと見て再び目を戻す。



「戸籍は今のパパの子供になっているけど。
あたしの本当のパパは柏原 拓海ですよ」