あたしは堪らなくなって部屋を出た。

そして沸々と怒りが…

とにかくリビングに行こう。



「じゃあ、悠斗と別れるって事でいいね?」

悠斗のパパ、芳弘パパの声が聞こえた。

「はい。
私、明日退学します。
だから悠斗とはもう会う事はありません」

あたしはリビングに入る廊下で足を止めた。

「…そう、それならいいけど」

悠斗のママ、雅ママは少し怒った口調だった。

「本当にお騒がせして申し訳ございません」

香奈の母親が頭を下げているのがわかる。

「…一つ、いいですか?」

パパの声が聞こえた。

あたしは耳を澄ませる。