「…僕が甘かったんだね」

悠斗は目に涙を浮かべて歯を食いしばっていた。

「でも、悠斗が悪い訳じゃないから」

あたしは悠斗の背中を撫でた。

悠斗は頷くけど、その目から涙が零れた。

「…あんな女、ほっとけ。
これ以上、関わるだけ、悠斗の時間が無駄」

光さんも悠斗の肩を叩いた。

「…でもこれ以上、変な言い掛かりを付けられんで良かったやん。
悠斗、お前にはもっとお前に似合うええ女がおる」

光さんはそう言うと悠斗を抱きしめた。

「…お前はあんな女とは釣り合わん。
本当にお前の事を愛してくれる人がおるから。
そういう人と一緒になりや」

悠斗は光さんの腕の中で号泣していた。