レースが始まると北さんが先頭集団を引っ張る。
祥太郎が後ろからプッシュする。
光さんは4番手にいた。
「祥太郎、本当に北君の事が嫌なんだな…」
パパは苦笑いをしている。
「どうしてそんなに嫌がるの?」
あたしはパパを見上げると
「真由から聞いた事、ない?」
首を横に振る。
「北君が今のチームに入った時に、たまたまレース観戦に来ていた真由が泰樹と桜を連れてパドックをふらついていたんだ」
パパは思い出し笑いをしている。
「祥太郎がチラッ、と見えたからギリギリ近付いて呼ぼうとしたらいきなり
『関係ない人は入らないでください!』
入ってもいないのに…ただの祥太郎のファンだと思ったんだろうね」
神経質な人だな、って思う。
「それを見た祥太郎が物凄い剣幕でやって来て、北君に
『中に入ってないのになんて失礼な事を言うんだ!
しかもその人は門真さんの奥さんだぞ〜!
それくらいのマナーはわかってるのにはやとちりするな!!』って。
それから北君は祥太郎にかなり気を使うようになったらしいけど、それがまた祥太郎にしてみれば気にいらない」
パパはクスクス笑っていた。
祥太郎が後ろからプッシュする。
光さんは4番手にいた。
「祥太郎、本当に北君の事が嫌なんだな…」
パパは苦笑いをしている。
「どうしてそんなに嫌がるの?」
あたしはパパを見上げると
「真由から聞いた事、ない?」
首を横に振る。
「北君が今のチームに入った時に、たまたまレース観戦に来ていた真由が泰樹と桜を連れてパドックをふらついていたんだ」
パパは思い出し笑いをしている。
「祥太郎がチラッ、と見えたからギリギリ近付いて呼ぼうとしたらいきなり
『関係ない人は入らないでください!』
入ってもいないのに…ただの祥太郎のファンだと思ったんだろうね」
神経質な人だな、って思う。
「それを見た祥太郎が物凄い剣幕でやって来て、北君に
『中に入ってないのになんて失礼な事を言うんだ!
しかもその人は門真さんの奥さんだぞ〜!
それくらいのマナーはわかってるのにはやとちりするな!!』って。
それから北君は祥太郎にかなり気を使うようになったらしいけど、それがまた祥太郎にしてみれば気にいらない」
パパはクスクス笑っていた。