仕事をしながらチラチラ、と二人の様子を見ると

奈々が鞄から数冊、雑誌を取り出して悠斗に見せて説明をしていた。

悠斗も嫌がらずに奈々の話を聞いている。



よしよし…



「むっちゃん?」

先輩メイドのユウナさんがあたしの顔を覗き込んだ。

「さっきからソワソワしているけど、大丈夫?」

「あわわ!はい!大丈夫です!!」

あたしは慌てて手を振る。



その瞬間、入り口の鈴の音が鳴り、お客さんが入って来た。

あたしは出迎えに行った。