やっと終業式。
帰り道、翔と百地、あたしとユタ、何故か並んで歩いていた。
翔は何か大きな身振り手振りで百地との話に集中している様子。
『根来』とか、『じい』とか、『裏山』とか。
所々もれる言葉に、翔が根来の話を百地にしているのかなと思った。
なんだか、のけ者にされた気分。
そう感じたのは、どうもあたしだけはなかったみたい。
「夢子、明日から合宿だからね。七時に学校集合だから、寝坊しないでね」
ユタが真面目な顔付きであたしの顔を覗き込んだ。
「勿論、他のお連れの方々もっ!」
って、なんか言葉に棘がありませんか?