「紗綾、大丈夫か?」

「え、えぇ。私は大丈夫だけど」

「良かった…」


今…私のために怒ってくれたの?

……違うよね…きっと優しいのは最初だけだよね。
簡単に信じちゃダメだよね…


「でもいいの?女子たち裕人の周りからいなくなっちゃうんだよ?」


「いーの!俺には紗綾がいるじゃん!!」

えー…そんな事言われても…私はなんて答えたら……
「…………」

「俺…何か悪い事でも言っちゃった?」

「いや…別になんでも……」

うぅ……話しが続かない…。こーゆうの苦手なんだよね……



キーンコーンカーンコーン……

チャイムが鳴った。
ナイスチャイム!!


私たちの沈黙を破ったのはチャイムだった。