「はい!これで完了。」


着物の着付けがやっと終わった。

なんだか少しキツい…


俺が生まれてもう20年かあ…
でも二十歳になるからって気を抜いちゃいけないんだ。
二十歳になる…大人になから気を引き締めてかなきゃ行けないんだ。

この着物のキツさはそんな思いを表しているのかな。




















「おい、心。なに鏡見てボーっとしてんだよ。自分の顔に見とれてんのかよ?」
そう言って豪は笑って冷やかしてくる。


「そんなんぢゃねえよ。20年なんかあっとゆう間だったなあ…と思ってさ。」



「あ~たしかにな。」









「そんな青春話しはいいから早く準備しちゃいなさい!」

オバチャンが涙ぐみながら言った。




きっと豪が大人になるのがものすごく嬉しいんだろうな。