舌をだして「ドジっちゃった」とおどける加奈子ちゃん。


加奈子ちゃんはとっても軽くて、それこそ雲のような感覚。


俺が「ちゃんと食ってんのか?」と口すると、うるさいと言って加奈子ちゃんが俺の頬を抓るのだ。


そんでもって……。


※大変気持が悪いですが、今しばらく光の妄想にお付き合いください


俺達はニケツして海へ向かう。


加奈子ちゃんは片手で俺の身体をしっかりと掴み、もう片方の手で麦わら帽子をしっかりと押さえる。


海へついたら、サンダルを脱いだ加奈子ちゃんが波打ち際ではしゃぐんだ。


冷たーいとか、気持ちーとか。そんな感想を口にしている彼女を、俺は砂場で親愛の情を込めながら見つめる。


決して「アハハ待てよー」「私を捕まえてごらんなさーい」などという昭和チックな古臭いことはしない。


ただ見つめてるだけ。それだけで俺は幸せなのだ。