「いらっしゃいませ。」

笑顔の店員に、
何故かやたらと腹が立つ。

「さっき入ってった、
4人組と一緒なんですけど。」

「あ、はい。分かりました。」

部屋へ案内してもらい、
私と美月は遅れて部屋に入った。


「お。みーとちー、久々ぁ!!!」

アズちゃんがマイクを通して
声を張る。

適当に空いていたとこに座り、
隣に居た男の子と
喋り始める美月。

「ごめん。奥、行かせて?」

1番奥に居た知らない男に話しかけ
席を空けてもらう。
奥に居れば絡まれること、少ないし
自分の好きなこと出来るしね?


席につくと、ひたすら携帯。
ゲームをしたりメールをしたり。

話しかけてくる男等の声なんか
全く耳に入って居なかった。


こんな所で出会った男となんて、
長くは続かない。
ヤりたいだけの奴がほとんど。

てか…
結局最終的にやること、一緒でしょ?

冷めているのか、可愛げが無いのか
私の存在って
合コンには完璧に不向きだった。


でも、この時の合コンは
私ひとりだけじゃなかったんだ。

明らかに不向きな人間。

同じ様に携帯をずっといじってた。