瞼越しにもハッキリと分かる程の眩い光が、辺りを照らした。



「炎尾様……?」




光に促されるように、五穂は目を開いてしまった。







「え……………?」



五穂は、その光景に、息をすることさえ忘れてしまった。


















《ググガァァァァッ!!!!》




炎尾の尾が、無数の光の筋となって、妖狐達に降り注いでいたのだ。

妖狐達の胸や頭を貫き、赤く染まった筋は、座敷中を縦横無尽に駆ける。



一筋の光が、五穂の頬をかすめた。


「!」



だが、痛みは無かった。