瞼越しにもハッキリと分かる程の眩い光が、辺りを照らした。
「炎尾様……?」
光に促されるように、五穂は目を開いてしまった。
「え……………?」
五穂は、その光景に、息をすることさえ忘れてしまった。
《ググガァァァァッ!!!!》
炎尾の尾が、無数の光の筋となって、妖狐達に降り注いでいたのだ。
妖狐達の胸や頭を貫き、赤く染まった筋は、座敷中を縦横無尽に駆ける。
一筋の光が、五穂の頬をかすめた。
「!」
だが、痛みは無かった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…